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共産党作成 住民投票法案
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   更新:2006/12/15
 共産党 住民投票法案要綱(案)
 
共産党 住民投票法案要綱(案)

第一 目的

 この法律は、地方公共団体における行政等に住民の意思をより的確に反映させるため、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)の特例として住民の請求に基づく住民投票制度を設けることにより、地方自治の発達と住民の福祉の増進に資することを目的とすることとする。


第二 住民投票の実施

1 住民投票の請求

 地方公共団体(普通地方公共団体、特別区及び広域連合をいう。2二を除き、以下同じ。)の議会の議員および長の選挙権を有するもの(広域連合にあっては、地方自治法第二百九十一条の第一項に規定する広域連合の選挙人をいう。以下「選挙権を有する者」という。)は、政令で定めるところにより、選挙権を有する者の総数をそれぞれ次の表の上欄に掲げる数に区分してそれぞれの数に同表の掲げる割合を乗じて計算した数を合算して得た数以上の者の連署をもって、その代表者から、当該地方公共団体の長に対し、2一〜三に掲げる事項(3の条例で定める事業に係る事項を含む。)に関し、選挙権を有する者による賛否の投票(以下「住民投票」という。)を請求することができることとする。

五十万人以下の数    百分の二十
五十万人を超え百万人以下の数           百分の十五
百万人を超える数   百分の十

2 住民投票を請求することができる事項

  1の請求は、次の各号のいずれかの事項に関し、行うことができることとする。ただし、一または二に掲げる事項に関する請求に係る事務又は事業を中止し、又は廃止することが法令または条例に違反することとなる場合は、この限りでないこととする。
一 当該地方公共団体が現に行っており、または行うことが相当の確実さをもって予測される事務又は事業の中止又は廃止
二 国、当該地方公共団体以外の地方公共団体または次のいずれかの法人が現に行っており、又は行うことが相当の確実さをもって予測される事務又は事業であって、当該地方公共団体の住民の福祉に重大な影響を及ばすものの中止又は廃止
 イ 独立行政法人(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人をいうロにおいて同じ。)で政令で定めるもの
 ロ 法律により直接に設立された法人又は特別の法律により特別の設立行為をもって設立された法人(独立行政法人を除く。)で政令で定めるもの
 ハ 地方公共団体が設立し、又は出資している法人で政令で定めるもの
三 現に行われ、又は行われることが相当の確実さをもって予測される次のいずれかの事業(一及び二に該当するものを除く。)であって、当該地方公共団体の住民の福祉に重大な影響を与えるおそれがあるものとして政令で定めるものの中止又は廃止
 イ 道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第二条第一項に規定する道路その他の道路の新設及び改築の事業
 ロ 河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第三条第一項に規定する河川に関するダムの新築、堰の新築及び改築の事業(以下「ダム新築等事業」という。)並びに同法第八条の河川工事の事業でダム新築等事業でないもの
 ハ 鉄道事業法(昭和六十一年法律第九十二号)による鉄道及び軌道法(大正十年法律第七十六号)による軌道の建設及び改良の事業
 二 空港整備法(昭和三十一年法律第八十号)第二条第一項に規定する空港その他の飛行場及びその施設の設置又は変更の事業
 ホ 電気事業法(昭和三十一年法律第百七十号)第三十八条に規定する事業用電気工作物であって発電用のものの設置又は変更の事業
 ヘ 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)第八条第一項に規定する一般廃棄物処理施設及び同法第十五条第一項に規定する産業廃棄物処理施設の設置並びにその構造及び規模の変更の事業
 ト 公有水面埋立法(大正十年法律第五十七号)による公有水面の埋立て及び干拓その他の水面の埋立て及び干拓の事業
 チ 土地区画整理法(昭和二十九年法律第百十九号)第二条第一項に規定する土地区画整理事業
 リ 新住宅市街地開発法(昭和三十八年法律第百三十四号)第二条第一項に関する新住宅市街地開発事象
 ヌ ゴルフコースの建設の事業
 ル イ〜ヌに掲げるもののほか、地方公共団体の住民の福祉に重大な影響を与える事業であって、これらに準ずるものとして政令に定めるもの

3 住民投票を実施することができる事業の追加

  地方公共団体は、2三イ〜ルに掲げるもののほか、その地域の社会的条件に応じ、当該地方公共団体の住民の福祉に重大な影響を与えるおそれがある事業(2一及び二に該当するものを除く。)を2三に掲げる事業として条例で定めることができることとする。この場合において、2三(ルを除く。)中「政令」とあるのは、「条例」とすることとする。

4 地方自治法の準用

  地方自治法第七十四条第四項の規定は、1の選挙権を有する者及び1に基づいて合算して得た数について、同法七十四条第五項から第七項まで及び第七十四条の二から第七十四条の四までの規定は、1による請求者の署名について準用することとする。

5 住民投票の実施

 一 1による請求があったときは、当該地方公共団体の長は、直ちに、請求の要旨を公表しなければならないこととする。

 二 当該地方公共団体の長は、1による請求のあった日から六十日以後九十日以内に、選挙管理委員会に1の請求に係る事項について住民投票を行わせなければならないこととする。ただし、1の請求に係る事項が2一〜三に掲げる事項(3の条例で定める事項を含む。)に該当しないと認めるとき又は2ただし書の規定に該当すると認めるときは、この限りでないこととする。

 三 当該地方公共団体の長は、二ただし書に規定する場合には、選挙管理委員会に1の請求に係る事項について住民投票を行わせない旨の決定をし、その旨及びその理由を1の代表者に通知するとともに、これを公表しなければならないこととする。

6 投票が行われない場合の争訟

 一 当該地方公共団体の選挙人は、5三の規定による決定に関し不服があるときは、5三の規定による公表のあった日から十日以内に、文書で当該地方公共団体の長に異議を申し出ることができることとする。1による請求のあった日から九十日以内に投票が行われなかった場合も同様とすることとする。

 二 当該地方公共団体の長は、一の異議の申出を受けたときは、その異議の申出を受けた日から二十日以内に、その異議の申出が正当であるかないかを決定しなければならないこととする。その異議の申出を正当であると決定したときは、直ちにその旨を異議申出人に通知し、併せてこれを告示するとともに、告示の日から六十日以後九十日以内に、選挙管理委員会に1の請求に係る事項について住民投票を行わせなければならないこととする。その異議の申出を正当でないと決定したときは、直ちにその旨を異議申出人に通知し、併せてこれを告示しなければならないこととする。

 三 行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)第十一条から第十三条まで、第十五条第一項第一号から第四号まで及び第六号並びに第四項、第二十一条、第二十五条、第二十六条、第三十一条、第三十六条、第三十九条並びに第四十四条の規定は、一の異議の申出について準用することとする。

 四 異議申出人は、二による決定に不服があるとき又は二の期間以内に決定がないときは、当該地方公共団体の長を被告として、決定の通知を受けた日又は二の期間が経過した日から十四日以内に出訴することができることとする。

 五 四の訴訟は、当該地方公共団体の事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属することとする。

 六 五の裁判所の判決に不服がある者は、控訴することはできないが、最高裁判所に上告することができることとする。

 七 四及び六の訴訟の判決は、事件を受理した日から百日以内にこれをするように努めなければならないこととする。

 八 四及び六の訴訟については、行政事件訴訟法(昭和三十六年法律第百三十九号)第四十三条の規定にかかわらず、同法第十三条の規定を準用せず、また、同法第十六条から第十九条までの規定は、5三の規定による一つの公表にかかる1の請求に関し争う数個の請求に関してのみ準用することとする。

 九 当該地方公共団体の長は、四及び六による訴訟についての原告勝訴の判決が確定したときは、直ちにその旨を1の代表者に通知し、併せてこれを告示するとともに、告示の日から六十日以後九十日以内に、選挙管理委員会に1の請求に係る事項について住民投票を行わせなければならないこととする。

7 住民投票の手続

 一 政令で特別の定めをするものを除くほか、公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)中普通地方公共団体の選挙に関する規定(罰則を含む。)は、5二並びに6二及び九の投票について準用することとする。ただし、同法第百三十八条の規定は、住民投票に関する運動であって4において準用する地方自治法第七十五条第五項の期間外に行われるものについては、この限りでないこととする。

 二 一の投票は、政令で定めるところにより、地方公共団体の選挙と同時にこれを行うことができることとする。

8 争訟の方式

  5三の規定による地方公共団体の長の決定又はこの法律に基づく住民投票の効力は、この法律に定める争訟の提起期間及び管轄裁判所に関する規定によってのみこれを争うことができることとする。


第三 住民投票の結果とその処置

1 結果の通知及び公表

  投票の結果が判明したときは、選挙管理委員会は、直ちにこれを第二1の代表者並びに当該地方公共団体の長その他の執行機関及び議会の議長に通知し、かつ、これを公表しなければならないこととする。その投票の結果が確定したときも、また、同様とすることとする。

2 投票の効力

 一 地方公共団体の長その他の執行機関及び議会は、1の通知を受けたときは、投票の結果を尊重しなければならないこととする。

 二 一の場合において、投票の結果が賛成又は反対が過半数であり、かつ、その結果が選挙権を有する者の総数の三分の一を超えるときは、当該地方公共団体の長その他の執行機関は、法令又は条例の範囲内において、その結果に即した措置を講じなければならないこととする。ただし、投票の日後その期日を告示される当該地方公共団体の長の選挙が行われた場合は、この限りではないこととする。

3 住民投票の請求の制限期間

  住民投票の実施についての第二1の請求は、同一の事項について実施された住民投票の日から二年間(住民投票の日から二年以内に2ただし書の選挙が行われた場合にあっては、当該選挙の期日までの間)は、することができないこととする。


第四 その他

1 施行期日

  この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとする。

2 経過措置

  地方公共団体の選挙管理委員会は、この法律の施行の日前の直近の公職選挙法第二十二条の規定による選挙人名簿登録が行われた日における第二1に基づいて合算して得た数を、この法律の施行直後直ちに告示しなければならないこととする。

3 条例との関係

 一 地方公共団体の住民投票に係る条例は、この法律の施行と同時に、その効力を失うものとすることとする。

 二 一により条例がその効力を失う場合において、当該地方公共団体が条例で別段の定めをしないときは、その失効前にした違反行為の処罰については、その失効後も、なお従前の例によることとする。

4 他法改正

  永住外国人に対する地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権及び被選挙権等の付与に関する法律(平成十三年法律第  号)について所要の改正を行うこととする。

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  住民投票の制度不備が未だ...
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  (武田真一郎 2010/08/06)

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