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2007年03月31日〜2007年04月15日
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   更新:2007/04/16
 2007年03月31日〜2007年04月15日新聞に掲載された関連記事
2007年4月13日付『時事通信』
 国民投票、早くて4年後=有効投票の過半数で改憲
 国民投票法案が今国会で成立しても、施行は「公布から3年後」と定められている。さらに憲法改正案の審議や周知などに1年程度かかるため、国民投票の実施は2011年の秋以降となる。
 国民投票法案のうち国会法にかかわる部分は先行して施行され、秋に予定される臨時国会から衆参両院に憲法審査会が常設される。ただ、国民投票法施行までは改憲案の審議や提出は禁じられており、この間は改憲に関する調査を行う。
 改憲原案は衆院なら100人以上、参院なら50人以上の賛成者を集めて国会提出する。憲法審査会で過半数、本会議で3分の2以上の賛成が衆参両院で得られれば、国会が改憲を発議する。 
2007年4月13日付『asahi.com』
 国民投票法案、衆院通過 自、公の賛成多数で可決
 憲法改正の手続きを定める国民投票法案の与党修正案は13日午後の衆院本会議で、起立採決により自民、公明両党の賛成多数で可決された。民主、共産、社民の3党は反対し、国民新党は棄権した。同法案は参院に送付され、16日から審議に入る見通し。与党は憲法記念日である5月3日までの成立をめざし、連日の審議も辞さない構え。野党側の抵抗は必至だが、今国会での成立は確実だ。

 憲法96条は、改憲の要件として、衆参各院で総議員の3分の2以上の賛成に加え、国民投票で過半数が賛成すること、と定めている。国民投票法案はその具体的な手続きを定めたものだ。

 与党修正案は、(1)国民投票のテーマを憲法改正に限定(2)投票年齢は原則18歳以上だが、民法や公選法などが改正されるまではそれに合わせて20歳以上に据え置く(3)国家公務員法などによる公務員への「政治的行為の制限」を原則適用(4)公務員と教育者の「地位を利用」した運動を禁止(5)公布から3年後に施行(6)衆参両院に設置される憲法審査会は3年間、改憲案の審査・提出は行わない――などが柱。

 民主党の修正案は12日の衆院憲法調査特別委員会で否決されたが、同党は13日の衆院本会議に改めて修正案を提出。しかし、これも賛成は民主党だけで、否決された。共産、社民両党は与党修正案、民主党修正案にともに反対。国民新党は「両修正案とも審議が尽くされていない」として退席した。

 衆院本会議に先立ち、民主、社民、国民新の3党の国会対策委員長は河野洋平議長に開会しないよう求めたが、河野氏は応じなかった。

 同法案をめぐっては、昨年5月に与党と民主党がそれぞれ独自の法案を衆院に提出。その後、自公民3党が共同修正案の提出を視野に調整してきたが、一本化できず、3月に与党が、今月10日には民主党が、それぞれ独自の修正案を提出した。
2007年4月13日付『読売新聞』
 国民投票法案、衆院本会議で可決…自民・公明の賛成多数
 憲法改正の手続きを定める国民投票法案は13日の衆院本会議で、与党修正案が自民、公明党などの賛成多数で可決、参院に送付された。

 民主党も独自の修正案を提出したが、否決された。安倍首相が最重要法案とする国民投票法案の今国会成立は確実な情勢だ。

 与党修正案は、<1>国民投票の対象を憲法改正に限定<2>投票権者の年齢は18歳以上(当面は20歳以上)の日本国民<3>法施行は公布の3年後――が柱だ。付則で、法施行までに選挙権年齢や成人年齢の引き下げを検討すると定めている。

 民主党の修正案は、国民投票の対象を憲法改正だけでなく、統治機構や生命倫理の問題などに広げる内容で、採決で賛成したのは民主党だけだった。共産、社民両党は与党と民主党の両修正案に反対した。国民新党は採決前に退席した。

 与党は16日の参院本会議と参院憲法調査特別委員会で法案の趣旨説明を行う。その後、特別委で集中的に審議を重ね、早期成立を図る方針だ。
2007年4月13日付『公明新聞』
 国民投票法案Q&A
 衆院憲法調査特別委員会は12日、憲法改正の手続きを定める国民投票法案の与党修正案を、自民、公明の賛成多数で可決しました。そこで国民投票法案についてQ&Aで解説します。

Q 何のための法案なの

  国民主権を働かせる手続きを整備

 国民投票法案は、憲法改正の是非を国民に判断してもらうための国民投票について、具体的な手続きを定める法律案です。

 憲法改正については憲法自体に、国会が国民に提案し、国民投票を行って過半数の賛成を得ると定められています。しかし、憲法制定から60年以上、その手続きが定められていませんでした。国民投票法案は、その不備を埋めるものです。

 憲法は「国の政治のあり方を最終的に決めるのは国民だ」(国民主権)という考え方に立っています。その究極の現れが、憲法改正の是非を国民が判断する国民投票制度です。その手続きを定める国民投票法案は、国民主権を働かせるために欠かすことのできない法律案なのです。 

 公明党は、改正項目がはっきりしてきて、賛否が激しく争われる前に、なるべく冷静な雰囲気の中で、国民投票のルールを決めておくべきだと考えています。

Q なぜ与党だけで採決したの

 参院選へ民主党が党利党略を優先

 昨年(2006年)の通常国会以来、自民、民主、公明の3党は、共通のルールである国民投票法案での与野党合意をめざし、協議を重ねてきました(共産、社民両党は同法制定自体に反対)。その間、昨年5月に自民、公明両党の与党案と民主党案が国会提出されましたが、その後の協議で昨年12月、共同修正の内容について大筋、合意しました。

 今国会でも詰めの協議が続けられましたが、民主党が、社民党などとの参院選での選挙協力をにらみ、共同修正に対して消極姿勢に転換。「こうした党利党略は褒められたことではない」(「日経」07・4・6付)とマスコミに評されました。

 自民、公明両党は、国民投票法という共通のルールづくりのために民主党との合意をめざしてきましたが、民主党が党利党略で対応を決めるようでは、合意実現は難しいと判断。民主党の主張を大幅に盛り込んだ与党修正案を国会提出し、採決に踏み切りました。

Q 法案(与党修正案)の内容は

  民主党との合意を多数盛り込む

 12日可決された国民投票法案(与党修正案)は、民主党との合意内容を盛り込むとともに、同党の主張に大幅に配慮した法案です。

 最大の相違点といわれた国民投票の投票権年齢については、民主党案を取り入れ、18歳以上の日本国民としました。また、国民投票運動が禁止される公務員についても、民主党案に合わせ、選挙管理委員会職員などに限定しました。公務員、教育者の地位利用による国民投票運動は禁止しますが、民主党との合意どおり、罰則は設けていません。

 残る5項目の相違点のうち最大のものは、国民投票の対象です。民主党は憲法改正のほかに国政の重要問題を含めることを主張してきました。

 国民投票の対象拡大は憲法違反の恐れも指摘されている問題ですが、与党修正案は民主党に歩み寄り、憲法改正に関連する問題についての国民投票を検討することを盛り込みました。

Q 成立すれば直ちに憲法改正か

  公布後3年間は審議を凍結

 2000年に国会で憲法を論議の俎上に乗せる初めての試みとして、衆参両院に憲法調査会が設置され、5年にわたって調査が行われました。05年に報告書が提出されましたが、憲法改正について結論を出したわけではありません。

 国民投票法の公布後に開かれる国会で、衆参両院に憲法審査会が設置されますが、3年間は憲法改正原案の審査は凍結され、憲法に関する調査などを行うことになっています。この調査において、初めて国会の場で、個々の条文について改正の是非を、本格的に論議することになります。

 憲法審査会の規定などを除いて、国民投票法の施行は成立、公布から3年後になります。与党原案では2年後となっていましたが、公明党の主張で3年後に修正されました。

Q 公明党の憲法への姿勢は

  第9条を堅持し、現憲法を補強

 公明党は、現行憲法の国民主権、基本的人権、平和主義の原則を今後も堅持・発展させつつ、新たに必要とされる理念を加え、現行憲法を補強する「加憲」を主張しています。

 平和主義の象徴である第9条については、1項(戦争放棄)、2項(戦力不保持)ともに堅持した上で、自衛隊の存在の明記や国際貢献のあり方について、加憲を論議しています。

 第9条堅持ですから、自衛隊の明記といっても、自衛隊を軍隊として位置付けるのではなく、「自衛のための必要最小限の実力組織」の保持を明記するということです。

 国際貢献についても、自衛隊は国連安全保障理事会の決議に基づく活動には参加しますが、武力行使を伴うものには参加しません。また、集団的自衛権の行使は認めません。

 ※集団的自衛権とは、密接な関係にある外国が武力攻撃されたとき、自国が直接攻撃されていなくても、実力を持って阻止する権利。
2007年4月13日付『沖縄タイムス』
 改憲へ流れ加速/国民投票法案可決
 衆院憲法調査特別委員会は十二日夕、憲法改正手続きを定める国民投票法案の与党修正案を自民、公明両党の賛成多数で可決した。
 「改憲への第一歩だ」「九条を守って」。国民投票法案が衆院憲法調査特別委員会で可決された十二日、県内で不安の声が広がった。一方で、改憲に賛意を示す県民も。護憲団体は「このまま、政府主導でなし崩しに改憲へと進められていくのか」と懸念を示した。

 法案が可決された同日夕、那覇市寄宮の与儀公園で「九条の碑」の前を歩いていた同市の無職男性(84)は「沖縄戦では私を除く一家六人全員を失った。戦争は人殺し。九条を守って」と訴えた。

 買い物客でにぎわう、同市おもろまちのサンエー那覇メインプレイス。うるま市の無職、照屋寛徳さん(58)は「自分には憲法問題はなじみがない。憲法が変わっても、どう生活が変わるのかイメージできない」と関心が高まらない様子。

 読谷村役場玄関前に立つ「九条の碑」の前には、今月六日に広島県府中市から来県し、ネズミ男をイメージした姿で行脚する福崎裕夫さん(51)の姿が。「国民投票法案が可決されれば、国民一人一人の意思表示が大切になる。九条の持つ意味を真剣に考えて」と訴えた。

 石垣市浜崎町の新栄公園の「九条の碑」前を散歩していた同市新川の主婦(50)は「時代に合わない部分は変えたほうがよい」と改憲に理解を示しながらも、「投票率が低ければ賛成が少数でも改正される。それは危険。もっと一般市民が興味を持つように説明を」と注文をつけた。

 「沖縄・女性九条の会」の共同代表を務める真境名光弁護士は「国会は改憲へつながるはしごを登り始めた」と危機感を抱く。「政府は『憲法改正は良いこと』という雰囲気をつくり出し、なし崩しに改憲を進め、国民もそれに乗せられている」と話し、「九条が変えられ、命の危険にさらされるのは自分や家族だということを一人でも多くに知らせるしかない」と決意を新たにしていた。
2007年4月13日付『asahi.com』
 「むちゃくちゃ」 抗議の声相次ぐ 国民投票法案採決
 施行60年。憲法記念日を前に、改憲手続きを定める国民投票法案が12日、衆院憲法調査特別委員会で可決された。傍聴席や国会周辺では、慎重審議を求める声があがった。

 「こんなやり方があるか」「むちゃくちゃだ」。採決の瞬間、傍聴席から怒りの声が相次いだ。

 00年に衆参両院に作られた憲法調査会当時から傍聴を続けてきた平和遺族会全国連絡会代表の西川重則さん(79)は「最初から、狙いは戦力を持たないと決めた憲法9条2項を変えることだった。強行採決は、その本音がついに出たということ」と語った。

 同日夕、日比谷野外音楽堂で開かれた抗議集会では、共産党の志位委員長は「拙速を避けて徹底審議を求める国民の多数の声を与党は踏みにじった」と批判。社民党の福島党首も「民主主義を踏みにじり、憲法を変えるための国民投票法の成立を許してはいけない」と訴えた。

 弁護士らでつくる「国民のための国民投票法を考える会」は同日、全国30カ所の街頭で実施した意識調査の結果を公表。約1800人の回答のうち「審議が尽くされていない」との答えは63%で、「審議が尽くされた」は4%だった。

 改憲に必要な賛成数については、60%が「総有権者の過半数」とし、与党案の「有効投票総数の過半数」より厳しい成立要件を求めた。

    ◇

 故湯川秀樹博士らが結成した「世界平和アピール七人委員会」は12日、「投票率に関係なく有効投票数の過半数という決め方は適切でない」とする声明を発表した。

 民放労連も「政府や政党の思惑によって法案を拙速に成立させてしまうことは必ず将来に大きな禍根を残す」との抗議声明を出した。
2007年4月13日付『宮崎日日新聞』
 くろしお:国民投票法は政争の具
 国民投票法案の名から住民投票と同じような法案と勘違いしている人がいるらしい。住民投票に拘束力はないのに対し、国民投票には法的拘束力が生じる。雲泥の差がある。

 住民投票といえば2年半前の清武町の住民投票を思い出す。合併の是非を問うものだったが「町長が投票結果を尊重しなければならない」と条例で定めた投票率50%に届かなかった。「合併しない」と「宮崎市・田野町と合併する」の差は接近し、混迷を深めた。
 仮に投票率50%を達成し町民の多数が甲を選んでも、町長は乙を選択して何ら問題ない。拘束力がないし住民は首長の解職を求める手段を残しているからだ。しかし、与党の国民投票法案によると投票の過半数で即、憲法が改正される。

 きょうにも衆院で可決される国民投票法案は「憲法改正手続法案」と言ったほうが分かりやすい。大都市と地方との格差、税制や年金、医療や福祉の問題など国民には解決してほしい問題が山ほどある。なぜ今、憲法改正につながる国民投票法案論議になるのか。

 政治的背景は複雑なことが多いが、今回の構図は分かりやすい。安倍首相が「戦後レジーム(体制)からの脱却」を掲げているからだ。憲法改正を参院選の焦点とし、下がり続ける支持率に歯止めをかけ、求心力を高める狙いもあろう。

 法案は最低投票率を定めていない。低い投票率だった場合、その過半数の有権者の意思だけで改正される。今年憲法は施行60周年を迎える。だれとも戦争せず無事還暦を迎えた壮年が、政争の具となってうろたえているかのようである。
2007年04月13日付『ライブドア・ニュース』
 国民投票法案に見える強い意志の力、憲法改正への総理の思いは明確である。
 「国民」が、その内容をよく理解していないのに、国民投票法案は4月13日に衆議院へ上程、可決されるのであろう。自由民主党のみででなく、基本的に民主党も憲法改正には賛成である。いよいよ、憲法改正へそのスケジュールが具体的になるのだ。

 写真は、扶桑社版「新しい公民教科書 新訂版」の78ページ、憲法改正という単元にある図である。改正案の国民の承認にかかる、国民投票は、「有権者の投票により過半数の賛成が必要」とある。図は、96条をわかり易く明示したものであるが、「有権者の投票による」過半数とは憲法にも表記されていないのだ。憲法を、読み直してみよう。

 日本国憲法第96条 この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。A 憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。

 国民投票法で問題なのは、「その過半数」を有効投票数としていることである。96条の解釈からすれば、論議する必要はないということだったのだろうか。総理の著書「美しい国へ」39ページに「千万人といえども吾ゆかん」という一節がある。非常に重要な部分なので、すべて引用する。

 『自民党内にはっきりとした潮目ができたのは、政権に復帰して数ヵ月後のことである。結党以来はじめて自民党の理念や綱領を見直す「党基本問題調査会」が開かれた。憲法をこのままにしておくのか、それとも改正する方向に踏み出すのか、議論の最大の焦点は、党是である「自主憲法の制定」をどうするかであった』

 『だが、二ヵ月の議論を経てとりまとめられた「自由民主党新宣言」の案には、自主憲法制定の文字はなかった。改憲色をできるだけ抑えたかったのだ。わたしはとうてい納得できなかった。なぜなら、それこそが自由民主党の存在意義のひとつといってよかったからだ』

 『まだ一年生議員だったが、中川昭一議員を中心に、同じ意見をもつ仲間たちと大反対した。再度の議論がおこなわれ、修正が施されたものの、なんとかわたしたちの意見は反映されることとなった。こうして新宣言にとりいれられたのが、<二十一世紀に向けた新しい時代にふさわしい憲法のあり方について、国民と共に議論を進めていきます。>という文言である』

 『下野していた一年間、学んだことは多かった。新生自民党のスタートは、わたしにとっても、精神のリセットを意味した。その第一が、自民党は、もはや政権の地位にあること自体を目的にした政党ではない、という認識をあらたにすることだった』

 『わたしが政治家を志したのは、ほかでもない、わたしがこうありたいと願う国をつくるためにこの道を選んだのだ。政治家は実現したいと思う政策と実行力がすべてである。確たる信念に裏打ちされているなら、批判はもとより覚悟のうえだ』

 『「自ら反みて縮くんば千万人といえども吾ゆかん」―わたしの郷土である長州が生んだ俊才、吉田松陰先生が好んで使った孟子の言葉である。自分なりに熟慮した結果、自分が間違っていないという信念を抱いたら、断固として前進すべし、という意味である』

 総理の真意はこの部分で明らかである。しかし、「国民と共に議論を進める」ことは既に終ってしまったということなのだろうか? まだ、その筋道が出来たばかりである。改正案の発議で、このまま改正へ突き進むとは考えられないが、「断固としての前進」は、先ずは9条のみの改正で、猪突猛進の可能性もある。世界は流動的な状態にあるのだ。

 東アジアの問題で中国との宥和は、なんとなく見えてきた。本題の北朝鮮に関しては、今月末の訪米によって何が語られるのかが問題であろう。そこでは必ず「集団的自衛権」が論議されるに違いない。北朝鮮の脅威に対するミサイル防衛も徐々に完備してくる。日本上空は日本が自主的に守るという住み分けが、はっきりしているのだ。

 既にバスは動き始めた。駆け込み乗車の教訓は昭和の歴史にはっきりと刻まれている。国民が同じ道を歩まないために、国民投票でその判断を間違えないための資料・情報の提供をしつこく続けることが、私の使命であると考えている。
2007年4月13日付『東京新聞』
 『拙速、もっと議論を』
 国民投票法案 与野党、飛び交う怒号
 施行からちょうど六十年。憲法を変える手続き法が、初めて制定されることになった。十二日夕、怒号の中、国民投票法の与党修正案が可決された衆院憲法調査特別委員会。「憲法改正を参院選の争点にしたい」という安倍晋三首相の発言、参院選を意識した小沢一郎民主党代表の戦術によって、中立・公正なルールを目指したはずの法案は、「政争の具」になり果てた。

 「質問時間は終わりました」。十二日午前から始まった特別委員会。午後六時前、社民党の辻元清美氏の質問が終わりかけたところで、中山太郎委員長が採決の構えを見せた。委員会室は一気に緊迫した。

 「休憩しろ」「質疑を続けろ」。怒号が飛び交い、民主党議員が委員長席のマイクをたたき落とす。立ち上がった野党議員が委員長を取り囲んで質疑の継続を要求し、騒然とした雰囲気はピークに達した。

 満員の傍聴席からも「納得してないぞ」と批判の声が上がる一方、自民、公明両党の議員からは「何やってんだ」「暴力だ」と激しいヤジが飛ぶ。

 約十分間の攻防の後、中山委員長は「これから採決する」と宣言。与党議員による強行採決に踏み切った。起立多数で可決されると、閉会後に中山委員長は「意見の対立は永久に消えないから」と採決に踏み切った理由を説明。「(手続き法の制定で)国民の手に主権が確立された。誇りに思う」と顔を紅潮させた。自民党理事の船田元氏は「民主党の考えも十分入っている」と語った。

 一方、田中真紀子氏(無所属)は「自民党の委員席は、一年生議員が入れ代わり立ち代わりで埋めていた。こんな議論の質では国民の納得は得られない」と批判。最後の質問者となった辻元氏は「なんにも答弁できていなかった。これが美しい国ですか」と怒りをあらわにした。

5千人が反対集会 国会までデモ行進
 国民投票法案に反対する市民団体などが主催する「STOP! 改憲手続き法案4・12大集会」が十二日夜、東京都千代田区の日比谷公園大音楽堂で開かれた。

 主催者発表で五千人が参加。「強行採決に抗議し、あくまで廃案を目指し戦います」とするアピールを採択、国会までデモ行進した。集会では、共産党の志位和夫委員長や社民党の福島瑞穂党首が法案の問題点を報告。

 参加者の横浜市港北区、無職女性(70)は「法案には最低投票率の規定がない。低投票率でも憲法改正が決まるのは問題」と話していた。
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  住民投票の制度不備が未だ...
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