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   更新:2008/05/05
 2008年04月15日〜2008年05月05日新聞に掲載された関連記事
国民投票関連
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2008年05月03日付『公明新聞』
 憲法の精神に則り、合意形成型政治の確立に努力
公明党が憲法記念日アピール

 きょうは、61回目の憲法記念日です。第2次大戦の敗戦からまもない1947(昭和22)年5月3日に施行された日本国憲法は、戦後の日本の平和と安定・発展に大きく寄与してきた憲法として国民から広く支持され定着しています。公明党は、現行憲法が国民とともに幾多の試練を乗り越えて60年余の歴史を刻んだことを喜ぶとともに、「平和」「人権」「民主」の憲法精神を更に開花させ発展させる闘いに全魂を傾けていくことを誓うものです。

 憲法記念日に当たり、公明党は各地で記念の街頭演説会を開催しますが、今日のわが国政治の現状を見る時、日本国憲法の柱をなす議会制民主主義の“機能不全”を懸念する声が上がっていることに強い憂慮の念を禁じ得ません。政治が機能していないと指摘される背景には、衆参で多数勢力が異なる「ねじれ国会」という状況の中で、参院で最大の議席を持つ民主党が政局優先の対決姿勢に固執し、参院第一党としての責任を果たしていないという現実があります。

 政府・与党は4月30日、ガソリン税などの暫定税率を維持する税制改正法案が参院送付後60日を迎えたことから、憲法59条の「みなし否決」規定に基づき衆院で再可決しました。参院で1カ月以上も税制改正法案の審議を拒否し続けた民主党の、なりふり構わぬ手法は厳しく批判されるべきです。国民の多様な意見を代表し、政局でなく政策本位でコンセンサス(合意)を生み出していくことこそ議会本来のあり方であり、与野党は今こそ憲法の精神に則り、合意形成型政治の確立に真剣に努力していくべきであります。

 「ねじれ国会」のもとで憲法論議が深まりをみせていないことに対しても懸念する声が聞かれます。昨年5月に憲法改正手続きを定めた国民投票法が成立し、それに基づき同8月には衆参両院に憲法審査会が設置されました。同審査会は、公明党の強い主張もあり冷静かつ慎重に憲法について審査する極めて重要な機関です。ところが民主党は、党内に改憲派と護憲派が混在する党内事情と政局優先の姿勢から、この審査会で審査が行われることに抵抗し、真正面から憲法論議に取り組もうとしていません。こうした民主党の姿勢が憲法論議の深まりを阻んでいることは誠に遺憾と言うほかありません。

 公明党は、現憲法は優れた憲法であり、なかでも憲法の核心をなす「恒久平和主義」「基本的人権の尊重」「国民主権主義」の3原則は不変のものであり、堅持していくべきであると考えています。憲法改正については、憲法3原則を堅持しつつ、環境権やプライバシー権など時代の進展に伴って必要なものがあるならば、それを加えて現行憲法を補強していく「加憲」が最も現実的で妥当なものであると考えています。また、平和国家・日本のシンボルである第9条については、戦争放棄を定めた第1項と戦力不保持を定めた第2項をともに堅持した上で、自衛隊の存在や国際貢献のあり方を「加憲」の対象として書き加えるかどうか検討しています。

 いうまでもなく憲法は、国のかたち、あり方を規定する最高規範です。少子・高齢社会、人口減少社会が到来し、日本社会のありようが根本的に問われています。国際社会もめまぐるしく変化しています。地球規模の環境保全は待ったなしの課題です。公明党は、21世紀の確かな日本を築くため、あるべき国の将来像を探る未来志向に立って国民の皆さまとともに真摯で堅実な憲法論議を進めてまいります。
2008年05月03日付『北海道新聞』
 社説:憲法記念日 平和に生きる権利 今こそ(5月3日)
 昨年のいまごろは、安倍晋三政権下で改憲の手続きを定める国民投票法案が大きな議論になっていた。

 いま、福田康夫首相が憲法に言及する場面はほとんど見られない。

 ねじれ国会の下、年金や道路財源問題など早急に取り組まねばならない課題が山積しており、それどころではないというのが本音だろう。

 衆参両院に設けられた憲法審査会は運営規定もまだ決まっていない。二〇一〇年に改憲発議は可能になるが、改憲の動きは表面的にはやや勢いが落ちてきたようにも見える。

 日本国憲法が施行されてきょうで六十一年となる。憲法とは何か、私たちの暮らしにどうかかわるのか。この機に思いをめぐらせてみたい。

*軽視された違憲判断

 国民主権、基本的人権の尊重、平和主義を基本原理とする現憲法には人々の「戦争は二度といやだ」という強い願いが込められている。

 なかでも前文と九条は世界に向けた平和と不戦の表明でもある。

 その誓いを戦後、政府はないがしろにしてきたのではないか。そう問いかける司法判断が四月十七日、名古屋高裁で示された。

 イラクに派遣された航空自衛隊の活動は武装兵士を戦闘地域に輸送するものであり、憲法九条が禁じる武力行使にあたると指摘したのだ。

 自衛隊を海外に送り出すために憲法を拡大解釈してきた政府の姿勢を厳しく戒めるものとなった。

 政府は、判決をことさら軽視しようとしている。隊員の心境について航空幕僚長はお笑いタレントのせりふを引用し、「そんなの関係ねぇという状況だ」と言った。

 憲法は国の最高法規だ。九九条は大臣や国会議員、公務員らに憲法の尊重と擁護義務を負わせている。

 にもかかわらず政府が違憲判断を真摯(しんし)に受け止めず、文民統制を崩しかねない制服組の発言を放置する。法治国家としてどうなのだろう。

 政府はイラク派遣を人道支援、国際貢献と言ってきた。しかし、政府がいまなすべきことははっきりしている。イラクから撤退し、憲法にのっとって武力に頼らない国際貢献のあり方を考え直すことではないか。

*生存権が脅かされる

 憲法の前文に「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免(まぬ)かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」とある。

 その「平和に生きる権利」がいま脅かされ、侵害されてはいまいか。

 三十一歳のフリーターが月刊誌に発表した「希望は戦争」という論文が昨年、反響を呼んだ。

 戦争は社会の閉塞(へいそく)状態を打破してくれる。生活苦の窮状から脱し、一人前の人間としての尊厳を得られる可能性をもたらしてくれる。戦争は悲惨でもなくむしろチャンスだ−。

 慄然(りつぜん)とさせられる物言いだが、こうした発言が出てきた社会のあり様(よう)を深刻に考えなければなるまい。

 米国では実際に、貧しい若者たちが生活の保障を求めて軍に志願し、イラクへと送られている。

 憲法二五条は「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とうたっている。

 しかし、ワーキングプアと呼ばれる新たな貧困層が増え続けている。年収二百四十万円以下が一千万人を超え、百万円以下も珍しくない。

 後期高齢者医療制度にお年寄りから悲鳴が上がっている。社会保険庁のずさんな管理で、わずかな年金さえ受け取れない人がいる。生活保護世帯は全国で百万を超えた。

 二五条は二項で「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」と定めている。それを実践し、憲法を暮らしに定着させるのは国の責務なのだ。

*軍事に頼らぬ平和を

 北海道新聞社が四月に行った世論調査によると、七割の人たちが憲法を改めるべきだと答えている。

 「時代の変化に応じた方がよい」との理由がもっとも多かった。環境権やプライバシー権、知る権利といった、新たな権利の保障などが念頭にあるのだろうか。

 ただ、これらの人権は現憲法でも保障されているとする憲法学者は多い。確かに憲法は「不磨の大典」ではない。国民的論議を広げていくことは必要だろう。

 九条については改憲容認の人たちでも、六割近くが変更しなくていいと答えた。逆に変更して戦力保持を明記するべきだとした人は大幅に減って、三割にとどまった。

 自民党の新憲法草案は、現憲法前文の「平和のうちに生存する国民の権利」を捨て、戦力不保持と、交戦権の否認を定めた九条二項を削除し自衛軍の創設を盛り込んでいる。

 戦後、海外で一度も武力行使をせず、血を流さなかった日本の姿を大きく変えることになる。

 イラクの惨状は、武力で平和はつくれないという当たり前のことを見せつけた。軍事力に頼らず平和を目指そうとの流れが世界で生まれつつある。平和憲法を持つ日本がその先頭に立ってもいいのではないか。
2008年05月03日付『毎日新聞』
 憲法記念日:護憲、改憲両派が集会
 東京都千代田区であった護憲派による「5・3憲法集会」には、約4300人(主催者側発表)が集まった。元米軍大佐の平和運動家、メアリー・アン・ライトさんが「アメリカはイラクに侵略戦争をしている。自衛隊に協力しないよう呼びかけてほしい」と訴えた。その後、JR東京駅付近まで約2キロの道を「9条を守ろう」などと声を上げ行進した。

 改憲派の集会「新しい憲法をつくる国民大会」は新宿区で開かれ、約500人(同)が参加した。航空自衛隊のイラクでの活動の一部を違憲とした名古屋高裁判決や、「憲法改正を担うはずの衆参両院憲法審査会が『開店休業』」と現状を嘆く意見も出た。自民党憲法審議会の船田元会長代理は「改憲を求める声があるのに、国会で議論されないことを我々は恥じなければならない」と述べた。
2008年05月03日付『共同通信』
 憲法61年、各地で集会 9条の是非中心に議論
 施行から61年の憲法記念日を迎えた3日、護憲派、改憲派がそれぞれ東京都内で集会を開いた。航空自衛隊のイラク派遣は憲法9条に違反するとした名古屋高裁判決が出る中、9条の是非を中心に話し合われた。

 護憲派の市民団体「フォーラム平和・人権・環境」は「憲法施行61周年記念集会」を千代田区の日本教育会館で開き、約700人が参加。山口二郎・北海道大教授が「世論調査で9条は改正の必要がないとの声が強まっている。在日米軍の再編が進めば自衛隊や安保体制が変質し、ますます9条の理念から遠ざかってしまう」と訴えた。

 一方、改憲派の「新しい憲法をつくる国民会議」は新宿区の四谷区民ホールで集会を開催し、約500人が参加。自民党の小池百合子元防衛相は「平和、独立、自由、民主、国際協調、自然との共生を確実に進めるため、憲法改正に向け頑張っていこう」と呼び掛けた。
2008年05月03日付『日本農業新聞』
 論説:憲法記念日/平和主義こそ安定の礎
 きょうは憲法記念日。日本国憲法が1947年に施行されてから61回目を迎えた。現憲法は、国民主権、平和主義、基本的人権の保障という3つの原理を掲げ、わが国の大本を支えてきたが、1990年代以降、東西冷戦の終息、グローバリゼーションの進展など、世界的な枠組みの変化で、憲法改正をめぐる動きも慌ただしくなっている。
 だが、平和と生存権を保障する現行憲法の改正は、その動向をアジアの国々はじめ世界が注視している。性急に事を進めず、国内外のいま抱える問題と憲法のありようをじっくりと論議すべきだ。
 わが国は、敗戦で連合国軍総司令部の占領下に入り、その下で新憲法の制定に当たった。総司令部が案を提示し、これを基にした。占領政策の当初の方針は、日本の民主化だった。そこで新憲法は、9条で戦争を永久に放棄し、そのため、戦力を持たないとうたった。その後、日米安全保障体制とのかかわりなど、時代時代によって、9条は、その解釈をめぐり常に憲法論議の中心テーマであった。
 小泉内閣時代には、自衛隊がイラクに派遣され、憲法を根幹から見直す問題に発展した。さらに安倍内閣時には、国民投票法も成立、憲法改正論議も緊迫したものになった。改正の発議には国会議員の3分の2以上の賛成が必要だ。与党が衆議院の3分2を占めているだけに、国民投票法の成立で改憲が現実性を帯びた。ことに、「戦後レジームからの脱却」を掲げた安倍内閣は、改憲を重大な政治的使命にし、憲法とも大きく絡む教育基本法の改正や防衛庁の昇格を矢継ぎ早に進めた。
 冷戦の終結で、米国が主導する西側の安全保障体制は大きく変容し、同国の軍事予算もイラク戦争で膨大なものになっている。わが国にも軍事的な要求の圧力が強まっている。そのためか専守防衛から、一気に集団的自衛権の行使に道を開こうと憲法改正を目指す。
 だが、最高法規である憲法だけに、慎重であるべきだ。憲法改正の手続法である国民投票法は、数を頼む与党が押し切り、十分に論議を尽くしたとはいえない。ここはじっくりと論議すべきである。
 わが国は明治維新後、アジアで唯一の西洋の仲間入りを果たし、その後、西洋列国と共にアジアの国々を植民地にしてきた。アジアの国々が、わが国の軍事力の強化に警戒感を持つのは当然だ。
 東アジア各国は、同じモンスーン地帯だ。同じ家族経営的な農業も営む。今、わが国に求められるのは、同じ文化を共有するこうした国々との共生だ。さらには、食料が世界的に窮迫、国によっては飢えの危機にある。食料主権の確立こそが、差し迫った大切な課題である。わが国は世界に多様な農業の共存を訴え、食料の安定した生産を求めている。それを保障しているのは現憲法の3つの原理だ。
2008年05月02日付『信濃毎日新聞』
 憲法記念日(上) 九条は暮らしも支える
 61回目の憲法記念日がめぐってくる。これまでの数年間に比べれば、改正論議が落ち着きを見せている中での記念日だ。

 福田康夫首相の姿勢が影響している。「広く国民、与野党で議論が深められることを期待している」。改正について国会で問われると、そんなあいまいな答えでやり過ごしている。

 小泉純一郎元首相は「非戦闘地域」という奇妙な理屈を編み出し、戦闘の続くイラクに自衛隊を派遣して憲法の足元を掘り崩した。安倍晋三前首相は、憲法に立脚してきた戦後日本の歩みを「戦後レジーム(体制)」と呼び、そこからの「脱却」を訴えた。

<水面は穏やかでも>

 前任者2人に比べると福田首相は憲法問題から明らかに腰が引けている。内閣支持率が30%を割る現状では、憲法どころではない、というのが本音だろう。

 半面、改正論議は煮詰まった状態にあるのも事実だ。

 憲法とセットで定められた教育基本法は安倍政権の下で見直され、教育の目標に「わが国と郷土を愛する態度を養う」ことが盛り込まれた。改正の是非を問うための国民投票法は2年後、2010年に施行される。

 例えて言えば、湖の水面は穏やかでも、水位はかなり上がっている。首相が代わったり政界再編が起きたりすれば、水は一気に流れ出す可能性がある。

 そのときに備えるためにも、憲法のあり方について、いま、考えを深めたい。

 大事なのは、憲法を暮らしの視点からとらえ直すことだろう。

<高度成長の基礎に>

 元駐アフガニスタン大使、駒野欽一さんから聞いた話を紹介したい。日本政府は新憲法の制定を進めるアフガン政府に対し、法律の専門家を派遣して支援してきた。アフガンの人たちがいちばん聞きたがったのは、日本が経済大国への歩みを進むに当たり、平和憲法がどんなふうに役だったかの話だったという。

 戦後日本が経済建設にエネルギーを集中できたのは、軍備を切り詰めたことが大きかった。

 九条の歯止めがなければ、東西冷戦が厳しさを増す中で、日本は米国からより大きな軍事的役割を求められていたはずだ。韓国のように、ベトナム戦争を米軍と一緒に戦って死傷者を出していた可能性だって否定できない。日本企業のアジア進出にも警戒の目が向けられていたかもしれない。

 日本人が享受してきた安全で豊かな暮らしは多分に、憲法に支えられている。このことは繰り返し強調されてよい。

 防衛庁の制服組トップ、統合幕僚会議議長を務めた西元徹也さんは、九条が日本の安全保障政策の足かせになっていることを講演などで繰り返し訴えてきた。その西元さんも、日本が軍事的野心を持たないことを世界に向けて証明する上で、憲法が大きな役割を果たしてきたことは認める。

 憲法は平和を旨とする日本の基本政策の、いわば“保証書”にもなっている。

 「実質的に自衛隊は軍隊だろう」。小泉元首相は5年前、国会審議でさらりと言ってのけた。

 自衛隊は軍隊なのだろうか。確かに、装備を見れば軍隊に見えないこともない。予算は世界有数の額である。

 「陸海空軍その他の戦力」は持たない、という九条の規定から遠く隔たったところまで、自衛隊は来ているのは事実だ。

 半面、自衛隊は専守防衛政策の「たが」をはめられている。航空母艦、戦略爆撃機など、国土を遠く離れて攻撃できる兵器は持っていない。集団的自衛権はむろん行使できない。

 「特別裁判所は、これを設置することができない」。憲法はこんな言い方で、政府に対し、軍事専門の法廷(軍法会議)を設けることも禁じている。

 国防の義務規定、軍事機密の保護規定、徴兵制…。軍事システムを運用するこうした法制度を日本は持っていない。

 自衛隊と軍の間には今のところ無視しがたい溝がある。自衛隊は軍のように見えて、まだ軍になりきれていない。

<「自衛軍」ができたら>

 自民党の新憲法草案には「自衛軍」の創設がうたわれている。その方向で改憲が行われたら、社会の在り方も一変するだろう。

 軍事機密には特別の保護の網がかぶせられる。国会には秘密公聴会が設けられる。

 「自衛軍」の創設は、自衛隊の現状の追認にとどまるものでは決してない。日本は軍事的価値に重きを置かない社会であることをやめて、戦争ができる国になる。質的な転換である。

 平和で豊かな暮らしを守るためには、九条の縛りを緩めてはならない。自衛隊を「軍」にしてはならない。

   ◇  ◇  

 憲法について、「暮らし」の観点から3回続きで考える。
2008年05月03日付『asahi.com』
 憲法記念日 護憲派、改憲派が集会
 日本国憲法の施行から61年を迎えた3日、護憲派、改憲派の集会が各地であった。

 東京都千代田区の日比谷公会堂では、護憲派の市民団体などによる「5・3憲法集会」があり、約4300人が集まった。音楽評論家の湯川れい子さんは、戦死した兄が出征前に口笛でジャズを吹いていた思い出を語り、「戦争とはあっという間に起きる。平和は平和のうちにしか守れません」と訴えた。福島みずほ・社民党党首や志位和夫・共産党委員長も参加した。

 改憲派の議員や市民でつくる「新しい憲法をつくる国民大会」は、東京都新宿区の四谷区民ホールで開かれた。39回目で、約500人が集まった。新しい憲法をつくる国民会議の清原淳平・会長代行は、昨年8月に設置された国会の憲法審査会が一度も開かれていないことに触れ、「政争の具にしないでほしい」と訴えた。自民党憲法審議会の船田元・会長代理や小池百合子元防衛相らも参加した。
2008年05月03日付『MSN産経ニュース』
 改正派「審査会早期始動を」 憲法記念日で集会
 憲法改正を目指す「『21世紀の日本と憲法』有識者懇談会」(民間憲法臨調、三浦朱門代表世話人)と「新しい憲法をつくる国民会議」(自主憲法制定国民会議、清原淳平会長代行)は憲法記念日の3日、東京都内でそれぞれ集会を開き、衆参両院の憲法審査会の早期始動を求める提言・決議を採択した。護憲派は都内での「5・3憲法集会」などで、現憲法擁護を訴えた。

 民間憲法臨調は提言で、審査会が始動していないことについて「民主党などの反対で、本格的な憲法論議もままならない。(昨年まで)国民投票法の制定を60年以上も放置してきた国会の立法不作為が、いまなお完全には解消されていない」と批判した。

 臨調運営委員長の西修・駒沢大教授はあいさつで「憲法審査会が始動しないのは、国会が自ら定めた法律を守らない職務怠慢、職務放棄だ」と指摘。来賓の葉梨康弘自民党衆院議員は「憲法審査会を早く動かしたい。ガソリンを論じるのもいいが国会議員なのだから、国の姿を論じなければならない」と述べた。

 また、新しい憲法をつくる国民会議は大会決議で「憲法改正は国家的課題だ。各政党は利害打算の次元を超えて、速やかに憲法審査会を開会するよう強く要請する」と訴えた。来賓の船田元・自民党憲法審議会会長代理は「小沢一郎民主党代表は政権をとるまで憲法改正の議論をしない考えのようだが、そういう態度は許せない。政権を担うというなら憲法論議をしっかりすべきだ」と小沢氏を批判した。

 民主党の山岡賢次国対委員長は3日、那覇市内で記者団に対し、与党による歳入関連法の衆院再議決や福田内閣の支持率低迷に触れ、「憲法論議の環境にない」と述べた。
2008年05月03日付『読売新聞』
 各地で憲法集会、自民・民主が「審査会」めぐり見解
 憲法記念日の3日、改憲、護憲双方の立場から憲法集会が開かれ、与野党の幹部が国会に設置されたが委員も決まらないまま放置されている憲法審査会などについての見解を述べた。

 自民党憲法審議会の船田元・会長代理は、都内で開かれた「新しい憲法をつくる国民会議」の講演で、民主党が審査会の始動に反対していることについて、「民主党の小沢代表は政権を取るまで憲法改正はしない、政権を取ったら、議論をするという思いがあるに違いない」と批判した。また、「衆参両院で採決が違った場合の救済制度が日本は限られている。二院制のメリットを生かすため、憲法改正の必要がある」と指摘した。

 一方、民主党の山岡賢次国会対策委員長は3日、那覇市内で記者団に対し、憲法審査会が一度も開かれていないことついて、「今そういう雰囲気ではない。内閣支持率を見ても、内閣の体をなしていない。安定した落ち着いた環境が整った時に論議は行われるべきだ」と述べた。

 共産党の志位委員長と社民党の福島党首は都内で開かれた市民団体の集会に出席。志位氏は「読売新聞の世論調査で改憲反対が賛成を15年ぶりに上回った。憲法を守り、生かそう」と強調。福島氏は「福田首相と小沢(民主党)代表の大連立協議が自衛隊海外派遣の恒久法をめぐり行われたことに危機感を感じる。憲法審査会は形式的に設置されているが、始動させないために頑張る」と述べた。
2008年05月03日付『毎日新聞 地方版』
 そこにある憲法:/3 沖縄には遠い「平和」 /京都
 ◇現地の思い伝える
 「米兵が日米地位協定により外国人登録もせず暮らしており、防犯対策上の難しさを生んでいる」−−。

 沖縄県北谷(ちゃたん)町で起きた米兵による女子中学生暴行事件を受け、京都沖縄県人会が3月29日、上京区の洛陽教会で開いた抗議集会。那覇市の市民団体「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」共同代表の高里鈴代さんの話に約100人の参加者は“オキナワ”を肌で感じた。

 会長の大湾宗則さん(67)は「72年の本土復帰で米軍の占領から離れると期待したのに、どんどん米軍基地が集中した」と振り返る。だが、会の結成から約20年、「沖縄で起きていること」への実感はますます乏しくなり「親睦(しんぼく)会同然になっていた」と大湾さんは言う。

 そんな中で起きた暴行事件。「知らん顔できない」と泣いて訴える会員らの声に押されて開いた集会だった。「沖縄では憲法が日米安保条約の中に収まっている。沖縄に平和憲法は反映されていない」と大湾さん。これを機に県人会を「京都大使館」と位置付け「沖縄や平和問題を考えてもらえる場にしたい」と考えている。

 沖縄出身者以外で、在沖米軍基地問題などに取り組んでいる人たちもいる。

 4月26日夕方、河原町三条(中京区)で、学生や市民らが「沖縄に米軍基地はいりません」と声を張り上げ、ビラを配っていた。04年9月、名護市辺野古の基地建設に抗議した学生らが立ち上げた「京都行動」のメンバーだ。

 沖縄研究や平和運動など入り口はさまざま。「足元からできることはないか」とホームページを見て参加する人もおり、今では約100人がメーリングリストに登録している。

 この日、プラカードを掲げていた館山真太郎さん(24)は辺野古で座り込みに参加し、どれだけ目の前の海が大切か沖縄戦の体験者に教わった。活動の“効き目”がすぐに表れるわけではない。だが、館山さんは「自分たちの力で沖縄の今を京都の人々に伝えたい。その思いが原動力」と話す。【珍田礼一郎】=つづく

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 ◆憲法前文(抜粋)

 われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
2008年05月03日付『毎日新聞』
 特集:憲法を考える 「ねじれ」で改憲熱冷め じわり危機、表現の自由(その1)
 一切の表現の自由を保障した憲法21条が揺らいでいる。圧力や暴力がなくても、反対や抗議の前にいとも簡単に集会などを「自粛」したケースが最近、相次いだ。自由な言論は民主主義の根幹だ。三つの現場から、自粛が広がる時代の危うさを考えたい。

 ◆憲法21条【集会・結社・表現の自由、通信の秘密】

(1)集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。

(2)検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

 ◇萎縮社会に直面−−映画「靖国」中止、「流されやすさ、怖い」
 靖国神社を舞台にしたドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」が3日、東京都渋谷区の「渋谷シネ・アミューズ」を皮切りに北海道、山形、大阪、広島、福岡など全国23館で上映される。この映画をめぐり、今年3月に東京、大阪の5館が上映中止を決めた問題は、日本が萎縮(いしゅく)社会に直面していることを見せつけた。

 3月31日夕。配給協力・宣伝会社「アルゴ・ピクチャーズ」(岡田裕社長)は、試写会の冒頭で上映中止を発表。担当者は「非常に残念です」と肩を落とした。李纓監督は4月10日の会見で「劇場側がどんな圧力をかけられたのかは分からないが、(中止は)理解しがたい」と困惑した。

 岡田社長は「上映を中止した各映画館にはそれぞれに事情があったのだと思う」と一応理解を示した上で、「トラブルを敬遠する事なかれ主義が社会にまん延し、大きい声が幅を利かせるようになったように思う。今回はネット右翼の主張ではないか。自己規制を安易に選択する不健康な社会になっている」と危惧を示す。

 映画館関係者はどのように見ているのか。「シネツイン新天地」(広島市)の館主、蔵本順子さんは「地方に対する東京の影響力は大きい。面倒なことはやめておこうという空気は怖い」と話す。「第七芸術劇場」(大阪市)の松村厚支配人は「自粛ムードみたいな空気はあるのだろうが、肌でビシビシ感じているわけではない」としながらも「国民性なのか、流されやすいところは、怖いと言えば怖い。映画館もホテルもホールも個々の人間が普通の営みを普通に行える社会であってほしい」と言う。

 一方、「京都シネマ」(京都市)の神谷雅子代表は「映画の上映中止を決めたのは東京だ。全国すべてで上映できなくなったのならば表現の危機だが、メディアが伝えるような実感は地方の現場にはない」と言い切る。

 東京で上映する「渋谷シネ・アミューズ」と「シネカノン有楽町1丁目」は取材に応じなかった。

 ホテルや映画館が「近隣に迷惑をかける」とされた右翼団体側はどう見ているのか。

 ある活動家は「2、3回の右翼による街宣で中止したのが本当の理由ならその方が余程問題だ。右翼を近づけたくなければ、仮処分申請するとか法的措置をいくらでも講ずることができた。被害妄想と言われるかもしれないがスケープゴートにされた」と話す。上映中止を決めた銀座シネパトスに抗議活動した活動家は「映画を見ないで反対運動したが、見てみると最初から思った通りの内容で、上映されない方がいいと思う」と話した。【本橋由紀、臺宏士、棚部秀行】

 ◇責任の一端、裁判官に−−清水英夫・青山学院大名誉教授
 グランドプリンスホテル新高輪が日教組大会を拒否したり、映画館が「靖国 YASUKUNI」の上映を中止した背景には、政府に表現の自由への侵害を許さないのだという決意があるのかについて、国民の不信感があると思う。

 ホテルや映画館にしてみれば、右翼による脅しは怖いし、余計なトラブルは避けたいという気持ちを持つのは理解できる。警察は表現の自由を守ってくれる存在ではないのではないかという気持ちがあって、安易に「平穏な生活の維持」が優先してしまうという構図ではないか。

 表現の自由は、言論の自由を保障するだけでは十分でなく、主張を印刷して配布したり、集会やデモを行う自由を同時に保障しなければ保障されたことにはならない。このうち一つだけを取り上げて議論をすると考える方向を間違えてしまう。憲法21条が「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由」と規定したのはそのためだった。

 これまでは、太平洋戦争中にひどい目に遭った記憶が国民の中にあって、表現の自由は本能的な警戒心に支えられてかろうじて生き残ってきたと思う。

 憲法に明記された表現の自由を保障するのは、国家の重要な役割だ。ところが航空自衛隊のイラクでの活動の一部を違憲とした名古屋高裁判決を巡り、幕僚長が「そんなの関係ねえ」と発言。立川ビラ配布事件で最高裁が有罪判決を下すなど、行政府も司法も憲法を軽視する態度が最近は際立っている。

 中でも、政治的な事案での表現の自由は最も重要で、最大限保障されなければならない。

 しかし、最近の裁判所は、表現の自由と他の自由権が衝突するとき、どちらを優先するかを考えるに当たり、「著しく、具体的に」侵害する場合に限って、表現の自由が譲歩するという「表現の自由の優越性」などの原則を、考慮しなくなった。

 憲法の番人である最高裁が役割を果たさないのだから、国民の憲法感覚が希薄になっていくのは当然で、責任の一端は裁判官にあると思う。【聞き手・臺宏士】

 ◇抗議に屈した自治体−−茨城講演会キャンセル
 今年1月、茨城県つくばみらい市がドメスティックバイオレンス(DV)をテーマにした講演会を直前に中止した。DV防止法に反対する団体の抗議を受けたのが理由だった。

 講演する予定だった東京フェミニストセラピィセンターの平川和子所長は「面倒な講師は呼ばないという風潮が行政に定着するかもしれない」と集会、表現の自由を縛りかねない事態を危惧(きぐ)する。

 市は1月20日「自分さえガマンすればいいの?」と題して、DV被害者支援に取り組む平川所長に話してもらう計画だった。

 ところが「平川氏の講演会を公費で開くな」と開催中止を求める抗議文やメールが100通以上届いた。同月16日には「DV防止法は家族を破壊する」と反対している市民団体「主権回復を目指す会」の西村修平代表ら3人が市庁舎前でハンドマイクを使って抗議。市はこれを受け、中止を決めた。「反対派が会場に入って混乱を招く恐れがあった」と市側は説明する。

 中止の余波は周囲に広がり、同県つくば市の県立茎崎(くきざき)高校はデートDVについての市民団体の出前授業を「入試前の混乱を避けたかった」として中止した。

 平川所長は「DV防止法が改正されたばかりだったのに。被害者支援の大切さを伝える場を失ってしまう」と嘆く。その後、自治体などに招かれて講演すると、担当者から警備は何人必要か、などと聞かれるようになった。「日本中に事なかれや面倒という考え方がはびこると、みんなで(言論を)規制し合うことになってしまう」と話す。

 講演会の開催を求めて、つくばみらい市に2月に要請書を出した上野千鶴子東京大大学院教授(社会学)は「脅しに屈して計画をやめるという自主規制が広がっている。どこかで止めなければ」と警戒する。

 一方、反対した西村代表は「反対意見を述べさせるよう求めただけだ」と釈明したうえで「日本は言論の自由があるから、講演会をやめさせることはできない。抗議すると役所が自粛するムードはよくない」と逆に市に批判の矛先を向けた。

 新潟県長岡市は1月27日、平川氏の講演会を予定通り開いた。抗議は受けたが、会場に配置する職員を増やし「内容にいろいろ意見があるのは当たり前。爆破予告とか具体的な危害が及ぶ可能性がなければ中止する理由はない」と答えた。

 つくばみらい市は「今年度はどうするかまだ検討していない」と話すだけだ。【原田啓之】

 ◇企業の論理を優先−−教研集会への会場使用断ったプリンスホテル
 日本教職員組合(日教組)は、過去にも教育研究全国集会の会場使用を断られ、憲法21条で保障された集会の自由を揺さぶられてきた。それでも、そのたびに司法が会場使用を認め施設側が従ってきた。グランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)が今年、司法の仮処分決定を無視して使用を拒否し、全体集会を中止したのは約60年の歴史で初めてだった。

 「悔しい。ホテルが司法判断を無視してまで、企業の論理を優先させるとは……」。今年2月、森越康雄委員長(当時)は集会中止を表明した記者会見で、無念さをあらわにした。ホテルが拒否した理由は「周辺で7000人が入試を予定し、右翼団体の抗議活動で多大な迷惑がかかる。宿泊客や住民の静かな環境も守れなくなる」。しかし、右翼団体の圧力について、ホテル側は「一切ない」と否定しており、過剰な自主規制ぶりが浮き彫りとなった。

 「集会や表現の自由が侵され、『モノが言えない国』になれば、いつか来た道を歩むことになる」。教研集会の中止後、そんな憂慮の声が内外から寄せられた。

 それから2カ月後の4月、映画「靖国 YASUKUNI」の上映が中止され、日教組は「異常な事態」といち早く抗議の談話を出した。広報部長の赤池浩章さんは「先進国では考えられない状況」と危機感を強める。現在ホテルに3億円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論に向けて書面を準備している。

 親会社の西武ホールディングス広報部は「憲法と絡められたくない」としつつ、「集会の自由もあるが、ホテル利用客が静かに過ごす権利もある。自らの権利を守るために他者の権利を侵し、迷惑をかけていいのだろうか」と反論する。また「警備について(日教組から)相談がなかった」と強調した。

 この問題をめぐってはグランドプリンスホテル新高輪が契約を返上し教研集会の2000人規模の全体集会の会場使用を拒否したほか、教員向けの客室190室の予約を取り消した。このため分科会だけを別会場で開いた。

 港区は旅館業法違反にあたるとして営業停止処分も検討したが、結局、「客室拒否に関しての再発防止策をホテル側が出しており、反省している」として文書指導にとどめた。
2008年05月03日付『毎日新聞』
 特集:憲法を考える 「ねじれ」で改憲熱冷め じわり危機、表現の自由(その2止)
 ◇自・民対決、合意遠く
 憲法改正発議が可能になる2010年5月まであと2年となった中で迎えた憲法記念日だが、政界の憲法論議は宙に浮き、自民党の改憲派は焦りを隠さない。だが、民主党は「憲法より生活」を訴えて勝利した昨年7月の参院選の流れを重視しており、自民党は今は静かに党内議論を進めている状態。憲法論議が再び活発化するのは次期衆院選後という見方が強まっている。

 「動かなくなった憲法問題で何かやれることはないか」

 自民党の中山太郎憲法審議会長は昨年末、福田康夫首相から首相官邸に呼ばれ、相談を受けた。

 中山氏は1月の施政方針演説で憲法に言及するよう進言。中山氏が1月11日に再び官邸を訪れた際、同行した船田元・会長代理は「『もとより国会が決める』という文言を必ず入れてください」とメモ書きを示した。

 安倍晋三前首相が昨年の年頭会見で「憲法改正を参院選の争点にする」と表明、民主党が反発したことが憲法熱が冷める遠因となったとの思いが中山、船田両氏には強い。船田氏は事前に、衆院憲法調査特別委員会でともに理事を務めた民主党の枝野幸男元政調会長に「これでいいか」と確認するなど、すり合わせをしていた。

 首相はそのまま取り入れ、衆参両院憲法審査会の始動を促した。これを受け、自民党憲法審議会は2月から個別テーマの議論を始めたものの、大きな動きにならないまま現在に至っている。保岡興治会長代理は「もう少し頑張らなければいけないと思いつつ、野党に先行して進めるのは適当でないので慎重に進めている」と語る。

 民主党にも改憲論者は多く、超党派でつくる「新憲法制定議員同盟」(会長・中曽根康弘元首相)に3月、鳩山由紀夫幹事長や羽田孜元首相が顧問に名を連ねるなど、計15人が参加した。

 ただ、民主党は参院選後、憲法調査会を設置していない。小沢一郎代表も本来は改憲論者とされているが、昨年の国民投票法の採決について「与党が強引に進めた」と批判するなど、与野党対決に主眼を置く形で憲法審査会の議論に応じる気配を見せない。

 憲法調査会長として党の憲法論議の中心にいた枝野氏や仙谷由人元政調会長が党運営などをめぐり、小沢氏と距離を置いているのも党内論議の失速に影を落とす。

 「せっかく作った憲法審査会を眠らせておくのも限度がある。自民、民主両党とも改憲では一致している。ここまできた流れを消さないように地道にやろうということ」

 新憲法制定議員同盟の副会長を務める藤井裕久税制調査会長はこう語るが、民主党はすでに次期衆院選後の論議を見据えている。

 ◇憲法語らぬ福田首相
 憲法改正を現実の政策テーマに掲げた安倍政権から、慎重姿勢を示す福田政権にバトンタッチし、国会の憲法論議はどう変わったか−−。国会会議録の検索システムを使い、首相答弁で比較した。

 検索項目を「憲法」にすると、安倍晋三前首相は首相就任直後の06年9月の所信表明演説から、退陣直前の昨年9月の所信表明演説まで計46のヒットがあった。福田康夫首相は昨年10月の衆院本会議から今年4月の参院本会議まで計31件で、期間を考えると、ほぼ同頻度で「憲法」を語っていることになる。

 ところが検索項目に「改正」を加えると、安倍氏の25件に対し、首相はわずか4件。中身も、安倍氏は集団的自衛権をめぐる憲法解釈の見直しに言及するなど自身のイデオロギーを前面に出した答弁が少なくない。しかし首相はインド洋への海上自衛隊派遣の合憲性など憲法解釈の一般論が多く、自らの考えを主張する場面はほとんどない。

 政界の憲法熱が冷めていることが首相答弁でも裏付けられた形。首相は自民党新憲法起草委員会安全保障小委員長として9条論議を仕切るなど改憲には賛成の立場のはずだが、山積する課題を前に憲法を後回しにしている様子がうかがえる。

 ◇方向見えぬ「2院制」
 日本の国会は憲法で2院制が規定され、予算、条約、首相指名を除けば、衆参両院の権能はほぼ対等だ。これまでの憲法論議では2院制の是非もテーマに浮上したが、参院側の抵抗が強く、事実上封印された。衆参両院の与野党勢力が逆転した「ねじれ国会」が憲法熱を冷ましている状況は、まさに2院制のあり方が問われているのだが、一方で、従来、必要性が指摘されてきた「参院の独自性」が発揮された格好とも言える。

 福田康夫首相は4月26日、訪問先のモスクワで、同行記者団に参院の問責決議について次のように語った。

 「参院で与党が過半数を失っている状況においては相当な意味がある。しかし、2院制を定めた憲法でそういう場面まで想定していたのか」

 効力を認めつつ、憲法制定当時には「ねじれ」は想定外だったとの認識を示したものだった。

 衆院憲法調査会によると、サミット参加8カ国はすべて2院制を採用。日本同様に両院の構成が類似し、権限もほぼ対等なのはイタリアだ。英国は上院の貴族院が任命・世襲制、法案議決は下院が優越するなど構成も権限も非対等。衆参両院の憲法審査会が始動すれば2院制の是非も焦点となるが、憲法改正発議が可能となる2010年までに議論が深まるかは不透明だ。

 ◇9条論議も足踏み
 憲法論議の焦点は今も昔も戦争放棄と軍隊不保持をうたった憲法9条だ。9条論議は同盟国・米国との距離感と、日本の軍事大国化を懸念するアジア諸国との関係という二つのバランスに腐心しながら進められてきたが、これは今後も変わらないとみられる。

 01年の米同時多発テロ、06年の北朝鮮のミサイル発射、核実験を経て、集団的自衛権の行使容認に向けた議論などが加速したが、今は論議自体がストップしている。

 集団的自衛権の行使は00年、米国の対日戦略文書「アーミテージ報告書」が「禁止していることは同盟協力の制約となっている」と指摘するなど、米国側が強く求めた。安倍政権は昨年4月、9条解釈見直しのための有識者懇談会設置を発表。米国からは「かつてタブーだった議論が開始され、健全な国になった」(日米関係筋)と歓迎された。

 ところが、今は有識者懇談会の報告書も「お蔵入り」となっているような状況。外務省幹部は「米国も『ねじれ国会』という日本の内政事情を分かっており、『残念だ』という話もない」と語る。ただ、同時に「憲法熱が冷めた中、自衛隊派遣など現行憲法下で可能な実態を伴うものを求める圧力は強まっている」とも指摘した。

 一方、中国、韓国などは安倍政権について「これまでの憲法改正論議の分岐点」と懸念を強めた。国民投票法が成立した昨年5月14日、首相就任前だった福田康夫首相は在日中国大使館へ出向き、「日本の平和路線は変わらない」と説明。首相就任後も憲法改正を前面に出しておらず、政界の憲法熱も冷めたこともあり、今はアジア諸国の懸念は「小康状態」にある。

 ◇「平和主義」行方、アジア注視−−王少普・上海社会科学院教授(東北アジア国際関係学)
 私個人としては、憲法が施行から60年以上たち、補充が必要との意見は理解できる。世界の変化に即し、日本が改憲を求めるのは日本国民の権利だ。たとえば、憲法に環境保護に関する内容がなく、個人のプライバシー権も含まれていない。これらの内容を加味する必要はあるだろう。

 しかし、憲法は戦後日本で民主と平和主義の原則という二つの重要な役割を果たしてきた。世界は民主と平和を強く希求している。憲法の2大原則は時代の潮流に適し、破られるべきではない。むしろ強化されるべきものである。

 福田政権が改憲への動きを示さないのは、いまの日本人の関心事が暮らし、社会保障、平和に向いていることと関係があると思う。ただ、問題解決後も大多数の国民は、改憲に賛成しても9条改正には賛成しないと思う。大多数の日本人は平和主義の原則を支持している。

 憲法は日本人自身の策定ではないから改憲しようという意見があるが、この理屈は十分でない。大多数の国民が9条堅持を支持しているからだ。

 世界は平和の実現、安全保障の確立を求めている。特に東アジアの大国である日中間の安全保障、相互信頼関係の醸成は重要だ。中国は、日本の平和主義の原則が堅持されていくのか、高い関心を持ち注意深く見ている。改憲は日本のみならず、東アジアと世界の安全保障に大きくかかわるからだ。(談)

 ◇2院制の是非、議論必要−−曽根泰教・慶応大教授
 憲法草案で2院制を想定した時、参院では有識者が選ばれるとか、任期が長いから長期的な議論ができるといった理由はついていたが、選挙と議決権がある限りは衆院と同じになってしまう。2院制で何が起きるかという想像力は当時弱かった。

 「55年体制」が長すぎ、参院の多数が野党という状況は今、初めて直面している。参院自民党の悲願は衆参両院対等だったが、野党が参院を握るとは夢にも思っていなかった。「ねじれ国会」だと立法が遅くなり、参院の拒否権が頻繁に使われるが、当たり前のこととして理解すべきだ。

 ただ、参院は当初の役割をほとんど果たしていない。本来は憲法改正の対象だ。9条は議論の蓄積があるが、統治機構については議論の蓄積が少ない。今やらなければいけないのは2院制の問題だが、現実の国会ではなかなか動かないだろう。だから、我々の間では「憲法改正してどうしたらいいか」と「改正せずに国会を動かすにはどうしたらいいか」という2種類に分けて議論している。

 一方、福田政権の発足後、大きなものに新テロ対策特別措置法、08年度予算、日銀正副総裁人事、予算関連法案の四つがあったが、与党は全部通そうとした。だが、一番重要なのは予算と予算関連法案。「ねじれ国会」の下では残りの二つは捨てるくらいの覚悟がないと無理だ。(談)

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 憲法特集のこのページは大貫智子、鈴木玲子が担当しました。
2008年05月02日付『asahi.com』
 9条改正反対66%に増、賛成23%に減 本社調査
 3日の憲法記念日に合わせて、朝日新聞社が実施した全国世論調査(電話)によると、憲法9条を「変えない方がよい」との回答が66%にのぼり、「変える方がよい」の23%を大きく上回った。憲法改正が「必要」とする人は56%いるが、その中で9条改正を支持する人の割合は37%にとどまり、54%が「9条は変えない方がよい」と答えた。

 調査は4月19、20の両日に実施した。

 前の安倍内閣時代の07年4月に実施した調査でも、9条は「変えない方がよい」が49%で「変える方がよい」の33%を上回っていたが、今回は大きく差が広がった。

 この1年間は、安倍内閣が改憲への準備や集団的自衛権の議論を進めたほか、福田内閣のもとでもインド洋への海上自衛隊派遣をめぐる国会論戦が続くなど、9条や自衛隊の対米協力にかかわる論議が具体性を帯びた時期だった。

 一方、憲法全体について聞くと、憲法改正が「必要」とする人は56%なのに対し、「必要ない」は31%。07年調査で「必要」58%、「必要ない」27%だったのと大きな変化はなかった。

 憲法改正が「必要」と答えた人に理由を聞くと、74%が「新しい権利や制度を盛り込むべきだから」と答えた。「9条に問題があるから」は13%、「自分たちの手で新しい憲法を作りたいから」は9%にとどまった。

 また、憲法改正が「現実的な問題」と思う人は52%、「まだ先の問題」とする人は35%。07年調査ではそれぞれ59%、31%だった。「先の問題」とする人に理由を聞くと、71%が「国民の間で機運が高まっていない」を選んだ。国会で与野党の対立が深まっていることを挙げたのは19%、安倍首相が退陣したことを挙げた人は5%だった。

 衆参両院で多数派が異なるねじれ国会への評価を聞いたところ、「好ましくない」が62%を占めた。ただ、憲法を改正して衆議院の権限をさらに強めることについては、反対が58%だったのに対し、賛成は23%だった。
2008年05月03日付『asahi.com』
 安保理、ミャンマー国民投票に向け民主化促す 議長声明
 国連安全保障理事会は2日、ミャンマー(ビルマ)で10日に実施される新憲法案の国民投票に向け、軍事政権に民主化の進展を促す議長声明を採択した。「自由で公正な投票を保証したミャンマー政府の約束に留意する」とし、国際社会が注視する姿勢を強調した。

 同国をめぐる安保理の議長声明は、デモ弾圧を受けた昨年10月に続き2回目。今回の声明は、軍政が今月の国民投票と2010年の総選挙の予定を発表したことを明記し、「全政治家の政治参加と政治的自由の尊重を含め、信頼できるプロセス」を進める必要性を強調した。

 ただ、米英仏が4月に示した声明案に比べると、要求のトーンは弱まった。先の案は民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー氏を含む全政治家との対話を緊急に進めるよう求めていたが、それらの文言は消えた。非難に慎重な中国の意見を大幅に採り入れたためで、米英仏は全会一致が必要な議長声明を国民投票の前に採択することを最優先したとみられる。

 ミャンマー国連代表部は安保理に即日書簡を出し、「国内問題の領域に踏み込んだ声明は強く反対すべきもので、遺憾だ」と抗議した。
2008年05月03日付『毎日新聞』
 国連安保理:全グループがミャンマー新憲法案の国民投票を
 ミャンマーの新憲法案の賛否を問う10日の国民投票について、国連安全保障理事会は2日、ミャンマー政府にあらゆる政治グループの参加を求める議長声明を採択した。

 国民投票と、2010年に予定されている総選挙について声明は「ミャンマー政府は、全グループが参加し政治的な自由を尊重した形で、信頼できる手続きにのっとって実施する必要がある」とした。また、アウンサンスーチーさんら政治犯の釈放などを求めた昨年10月と11月の安保理議長声明の内容をミャンマー政府が実行することへの期待も表明した。
2008年05月03日付『東京新聞』
 ミャンマー新憲法案 国民投票  スー・チーさん参加容認
 ミャンマーの新憲法案を問う十日の国民投票を前に、軍事政権は二日、有権者名簿の一部を公表した。名簿には自宅軟禁中の民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんも記載された。憲法案起草を主導した軍政はスー・チーさんの投票を認めることで、「軍政独自の民主化プロセス」を正当化、国際社会の批判をかわす構えだ。

 国民投票法は宗教関係者や海外亡命者、有罪確定者らの投票を禁止し、投票一週間前までに有権者名簿を公表する、と定める。軟禁中のスー・チーさんは該当しないが、名簿から除外されるとの観測も流れていた。

 スー・チーさん率いる最大野党・国民民主連盟(NLD)副議長で軟禁中のティン・ウ氏も名簿に載った。

 新憲法案は大統領資格に「軍事精通」を盛り込み、スー・チーさんの被選挙権を除外。軍が国会議員の25%を指名する一方、憲法改正は四分の三の賛成を必要とし、民政移管後も事実上の軍政統治を担保する内容だ。

 ノルウェーに拠点を置く衛星放送局などによれば、軍政は公務員に解雇、商店主に営業禁止をちらつかせて信任を強要。

 期日前投票で既に信任の印が付いた投票用紙が配布されたとの情報もある。

 憲法案の内容はミャンマー語と英訳で公表され、米人権団体は「約四割を占める少数民族には読めない」と批判する。

 信任強制の一方で反対運動を徹底弾圧する軍政に対し、米国は一日、経済制裁措置を追加、対ミャンマー圧力を強めている。

 ただ、東南アジア諸国連合(ASEAN)は「国民投票がミャンマー民主化の最善策」(サマック・タイ首相)としており、国際社会の温度差も露呈している。
2008年04月28日付『産経MSNニュース』
 憲法審査会早期始動を 伊吹氏「国会の怠慢」
自民党の伊吹文明・幹事長 自民党の伊吹文明幹事長は28日の記者会見で、憲法改正手続きを定める国民投票法の成立を受けて衆参両院に設置された「憲法審査会」が始動していないことについて「大変残念だ。(委員数や議事手続きなどを定める)規程が決まらないのは国会の怠慢だ」と述べ、改憲論議の早期開始を求めた。
2008年04月28日付『NIKKEI.NET』
 総務省、改憲の国民投票PR・「先走り」批判も
 総務省は憲法改正の手続きを定めた国民投票制度の周知を図るPRに乗り出した。2010年5月に国民投票法が施行されるが、現状では「国民に制度が浸透しているとはいいがたい」(同省関係者)ため。ただ、投票権年齢の18歳以上への引き下げなど制度上の未整備があるなか、野党を中心に「先走り」との批判も強い。

 「発議から投票」という国民投票の流れを周知するため、リーフレット約150万部を全国の公共施設や各種団体に配布。インターネット上にホームページも設置する。国民投票の選挙権付与の条件は、同一地域での3カ月以上の居住などを条件とする通常の選挙とは違う。そのため、投票人名簿を新たに作成する必要があり、管理体制の構築も急ぐ。(27日 07:02)
2008年04月28日付『時事ドットコム』
 国民投票でのタイの支援申し出拒否=ミャンマー
 タイのサマック首相は29日、ミャンマーが5月10日に実施予定の新憲法案の国民投票に対するタイの支援申し出を拒否したことを明らかにした。ミャンマーは「自力で実施できる」と回答したという。同国は、国連による国民投票時の監視団派遣の申し出も拒否している。
2008年04月27日付『毎日新聞』
 ミャンマー:タイ在住の100人、大使館で国民投票に抗議
 バンコクのミャンマー大使館前で27日、タイ在住のミャンマー人民主化団体メンバーら約100人が、5月10日に予定される新憲法案への賛否を問う国民投票に反対する抗議行動を行った。

 メンバーらは、軍事政権主導で策定した新憲法案は軍の権力維持を固定化するもので、「国民投票はまやかしだ」と主張した。

 軍事政権は先週から各地の大使館で在外投票を受け付けているが、国外に逃れている民主化活動家らには投票資格はなく、抗議行動が起きている。
2008年04月27日付『東京新聞』
 ミャンマー人、警官と衝突 都内大使館前 国民投票、拒否され
 東京都品川区北品川四のミャンマー大使館前で二十六日、同国の在外投票をしたいと要求する在日ミャンマー人ら約百五十人が警視庁機動隊員ともみ合いになり、同庁は同日午後一時半ごろ、公務執行妨害の現行犯でミャンマー人の無職の男(41)を逮捕した。東京消防庁によると、十二人が気分が悪くなるなどして病院に運ばれた。

 品川署などによると、ミャンマー人らは午前十時ごろから大使館前に集まった。同国では新憲法の賛否を問う国民投票が五月十日に実施されるのに先立ち二十六、二十七の両日、国外の国民を対象に在外投票が行われる。大使館前に集まったミャンマー人らは、事前に在外投票の登録をしていないことを理由に大使館側から投票を拒否されたという。

 在日ミャンマー民主化団体の幹部(46)によると、在外投票の際に事前に届くはずの招待状が民主化団体に所属する人には届かなかった。このため、二十六日は同団体メンバーらが投票の権利を求めて大使館を訪れたが、中に入れなかったという。

 この幹部は「(ミャンマー)国内でも多くの人が新憲法に反対している。新憲法は認められないし、軍事政権はそれを分かろうとしない」と話した。
2008年04月26日付『AFPBB News』
 「軍政が国民投票反対活動家に暴力」、ミャンマーの国民民主連盟
 ミャンマーの民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)さんが率いる国民民主連盟(National League for Democracy、NLD)は26日、軍事政権によって提案された憲法と国民投票に反対している活動家が、襲撃や脅迫を受けていることを明らかにした。

 軍政が新憲法承認のための国民投票を5月10日に実施すると発表した2月以降、NLDのメンバー6人が正体不明のグループに襲撃され、うち1人は21針を縫うけがをした。このほかに20人が拘束され拷問を受けたという。NLDは当局に報告したが、調査などは一切行われていないという。

 軍事政権は国民投票は公正に実施され、憲法の承認は2010年に予定される複数政党制の選挙の先駆けになるとしているが、民主化運動の活動家らは、これらは軍の存在を隠すにすぎないとしている。NLDは国民投票で反対票を投じるよう国民に訴えている。

 NLDは、これらの襲撃は憲法に反対する勢力を恐れさせるために軍政側が仕掛けたものと考えている。これに対し軍政側はコメントしていない。(c)AFP
2008年04月19日付『読売新聞』
 「18歳成人」反対59%、慎重意見が多数…読売調査
世論調査・支持率
 読売新聞社が12、13日に実施した全国世論調査(面接方式)によると、民法が定める成年年齢を、現在の20歳から18歳に引き下げることに賛成と答えた人は36%で、反対は59%だった。

 成年年齢の引き下げの是非については法制審議会(法相の諮問機関)で検討に入っているが、今回の調査では慎重な意見が多かった。

 反対は女性では64%で、男性の53%を上回った。年代別に見ると70歳以上では賛成28%に対し、反対は63%を記録した。30歳代は賛成が最も多い43%で、反対は55%だった。

 反対と答えた人に理由を三つまで挙げてもらったところ「精神的に未熟だ」59%、「経済的に自立していない人が多い」51%、「引き下げても大人としての自覚を持つと思えない」「十分な判断力がない」各49%――が目立った。賛成の理由は「引き下げることで大人としての自覚をうながせる」68%、「十分な判断力がある」55%、「精神的に成熟している」30%などの順だった。

 現在は20歳から認められる行為のうち、18歳から認めてもよいと思うもの(複数回答)では「選挙での投票」が46%で最も多く、「親の同意がない結婚」21%、「飲酒」17%が続いた。

 2010年5月施行の国民投票法は、民法の成年年齢見直しを条件に、18歳以上に憲法改正の投票を認めるとしている。憲法改正の投票ができる年齢は18歳以上がよいと思う人は50%で、「そうは思わない」の45%を上回った。

 少年法の適用年齢を20歳未満から18歳未満に引き下げた方がよいと思う人は76%に達し、「そうは思わない」は21%にとどまった。
2008年04月15日付『共同通信』
 EU新条約に賛成訴え、アイルランドで独首相
 ダブリンからの報道によると、ドイツのメルケル首相は14日、アイルランドを訪問、ダブリンで国会議員らを前に演説し、欧州連合(EU)の新基本条約「リスボン条約」批准をめぐり6月に実施予定の国民投票で賛成票を投じるよう訴えた。

 EU大統領などを新設するリスボン条約発効には、EU加盟全27カ国の批准が必要。主要国が早期の議会批准に動く中、アイルランドだけは憲法の定めで国民投票を行うことになっている。

 最新の世論調査によるとアイルランド国民の約60%が、投票で条約に賛成するかどうか対応を決めかねている。
2008年04月09日付『産経MSNニュース』
 【明解要解】昨年“設置”も実態なし「衆参憲法審査会」 (1/2ページ)
 ■与野党対立で委員すら未定 

 法律(国民投票法)によって昨年8月に衆議院と参議院に“設置”されながら、国会の怠慢でいまだに始動せず、実態がまるでない不思議な機関がある。衆参両院の憲法審査会だ。国会が、自ら定めた法律を守らない異常な事態は9カ月目に入った。5月3日の憲法記念日が近づいているが、解決のめどはたっていない。(政治部 佐々木美恵)

 憲法審査会は、憲法改正を実現するうえで重要な機関だ。(1)憲法改正を視野に入れた議論(2)憲法改正の発議や国民投票に関する法制度の調査と法案審査(3)憲法改正原案の起草・審査((3)は平成22年5月まで権限凍結)−を行う。

 国民投票法は19年5月に公布されたが、法律本体の施行は3年後の22年5月と定められている。ただ、施行前に議論を重ねる必要があることから、国民投票法は付則第1条で同法公布日(昨年5月18日)以降に初めて召集される国会で、衆参の常設機関として審査会を設置することにした経緯がある。

                  ■□■

 これを受け昨年8月7日召集の臨時国会で、審査会が一応設置されたが、今まで会合は一度も開かれていない。それどころか、審査会会長も審査会委員も未定で、「開店休業」以前の状態だ。法的には設置されたが、実際には存在しないも同然なのだ。

 こんな異常な事態が起きたのは、審査会の定員や構成員、審議の仕方などを決める「憲法審査会規程」が決まっていないためだ。

 昨年8月、民主党は国民投票法が衆院で強行採決されたことなどを理由に「規程の制定は時期尚早だ」と主張。憲法改正の動きが加速されるのを嫌う共産、社民両党は憲法審査会始動に反対し続けている。

 自民党は、衆参両院の議院運営委員会で時折、規程制定を話題にするが野党側は応じていない。
2008年04月09日付『産経MSNニュース』
 【明解要解】昨年“設置”も実態なし「衆参憲法審査会」 (2/2ページ)
 民主党の事情は複雑だ。次期衆院選での政権交代を目指す民主党にとって、他の野党との協力は不可欠だ。審査会に取り組んで機嫌を損ねたくない。また、民主党は改憲派がいる一方で旧社会党出身者など護憲派もいる。審査会で憲法論議が進めば党の団結を損なうかもしれない。鳩山由紀夫幹事長ら改憲派も審査会には冷ややかで、「(規程制定に)積極的に動いているわけではない」(同氏)のが実情だ。

 超党派の「新憲法制定議員同盟」(会長・中曽根康弘元首相)は昨年11月以来、「このようなことがまかり通れば、国民の法律順守精神にも大いなる悪影響を与えることは必定だ」として、「審査会規程」を早急に制定し、活動を始めるよう求める決議を採択、与野党議員に働きかけている。だが成果は挙がっておらず、自民党にしても、何がなんでも設置する気迫はないようだ。サクラの季節だが、「審査会の春は遠い」(自民党憲法審議会幹部)との声も出ている。

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【国民投票法の経緯と今後の主な日程】

平成18年6月 衆院憲法調査特別委で国民投票法案が審議入り

  19年5月 国民投票法が成立、公布

  19年7月 参院選で、与党が参院過半数割れ

  19年8月 衆参両院に憲法審査会が”設置”

  22年5月 国民投票法が施行
2008年04月05日付『毎日新聞』
 ロシア:国民投票の実施要件を厳格化−−修正法
 ロシア下院は4日、連邦予算や税制に関する問題を国民投票の実施対象から除外するなど、国民投票の実施要件を厳しく規制する修正法を採択した。

 インタファクス通信によると、グリズロフ下院議長は先に「国民投票を利用して政治の不安定を画策する政治勢力は不要」と言明しており反政府勢力の政治参加を締め出すのが目的。修正法では国民投票の禁止対象を新たに規定したほか、憲法に抵触する疑いが提起された場合、実施の是非を憲法裁判所が決定することを明記した。
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